カナダに住んでいる/住む予定の方で日本とカナダのどちらで出産しようか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。私はカナダで出産しましたが、めちゃくちゃ悩みました。結局どっちが良いとかは無く自分に合った方を選べば良いのですが、私の経験から思うメリット/デメリットを紹介するのでご参考にしてください。
メリット
まずはメリットについてです。私は日本で出産した経験がないので、友人や親戚から聞いた話が比較対象になってます。
費用がかからない
これは私にとっては一番の魅力だったんですが、健診や分娩費用が一切かかりません。後で返ってくるとかではなく、最初から一切払う必要はありませんでした。無痛分娩も無料で、先生も「痛みを感じないと愛情が湧かないとかは無いからね」とガンガン勧めてくれます。出生前診断(NIPT)も1万円ぐらいでめちゃくちゃ安いです。
日本でかかる費用と比較してみます。日本は人や状況によって異なるみたいなので、調べた平均値で計算します。
日本 | カナダ | |
出産入院 | 50万円 | 0 |
無痛分娩 | 15万円 | 0 |
出生前診断(NIPT) | 20万円 | 1万円 |
出産育児 一時金 | -42万円 | 0 |
合計 | 43万円 | 1万円 |
約40万円お得ですね。
太っても怒られない
日本で出産した友人や親戚の話で一番よく聞くのが、健診の度に体重増えすぎてて怒られるのが嫌という話でした。カナダは高カロリーな食事が多いのでビビってたのですが、毎回もっと食べなさいって逆に怒られてました。私は10kg増で日本では適正範囲内なのですが、カナダ基準では少なすぎるみたいです。もっと好きなもの食べればよかった。
日本は2021年に基準が見直されたらしく、増加に対して緩くなったらしいですが、体重増加の目安を比較してみました。
日本(改定前) | 日本(改定後) | カナダ | |
BMI 18.5未満 | 9 – 12 kg | 12 – 15 kg | 12.7 – 18.1 kg |
BMI 18.5 – 25 | 7 – 12 kg | 10 – 13 kg | 11.3 – 15.9 kg |
BMI 25 – 30 | 個別対応 | 7 – 10 kg | 6.8 – 11.3 kg |
BMI 30以上 | 個別対応 | 個別対応 | 5 – 9.1 kg |
改正で少し緩くなってますがそれでもカナダの方が増加に関しては寛容ですね。体重が増えにくい人にとっては少し辛いかもしれません。
子供が両方の国籍を持てる
これはメリットになるかどうかわかりませんが、カナダと日本両方の国籍を持つことができます。カナダは出生地主義の国なのでカナダで生まれた人はカナダ国籍になります。アメリカ、ブラジル、アルゼンチンとかも出生地主義みたいです。日本は血統主義のため、両親のどちらかが日本国籍を持っていれば国籍が与えられます。私の場合、夫婦共に日本人でカナダで出産したため両国籍が与えられるということです。メリットになるとすれば留学の学費が安くなる(年間250万円→50万円)とか、日本がやばくなったら子供だけは逃れるとかかなと思いますが、メリットとして使えるかどうかは状況によると思います。無いよりある方がいいかなぐらいですね。
デメリット
分からないことが多すぎる
私は初産ということもあって出産までの流れから何から何まで分からないことだらけでした。英語が苦手なので日本のサイトを見て調べて心の準備をしていたのですが、日本と違うことだらけでめちゃくちゃ困りました。この先どうなるのか分からないままお腹は大きくなっていくし、不安と焦りでかなり辛かったのを覚えています。カナダでの妊娠から出産までの流れについて下記投稿に記載しています。不安解消の助けになると思うので是非ご覧ください。
英語がつらすぎる
元々英語が苦手なのもありますが、健診や病院での会話が全くわかりませんでした。先生は優しく丁寧に話してくれるのですが、単語が専門的すぎて全くわかりません。日常会話なら前後の流れからなんとなく分かったりしますが、医学的な予備知識もなく全く予想がつかないので、ゆっくり言い直してくれても何の解決にもならずかなりのストレスでした。会話の中で困った単語をずっとメモしてきたのでそれを一覧にして下記投稿に載せております。こんな単語が出てくると知ってるだけでも楽になると思うので英語に不安のある方は是非ご覧ください。
周囲のサポートを得にくい
私の住んでいる地域は日本人が少ないこともあり、出産のことを話せるような日本人の知り合いはいませんでした。相談できるのは夫ぐらいで、二人で困りながら乗り切ってました。夫は在宅勤務で時間の融通が利いたのでお互い助け合いながらなんとかなりましたが、家で一人だったと考えるとかなり辛かっただろうなと思います。
また、途中で産後ドゥーラという産後の母親の家事育児のサポートをする産後ケアの専門家をされている日本人の方と知り合い、色々アドバイスしていただいて心がかなり楽になりました。今も育児に疲れた時やどうしても寝たい時はサポートに来てもらってます。近くに産後ドゥーラをしている日本人がいないか調べてみると良いと思います。
超音波検査がめっちゃ少ない
これはデメリットではないかもしれないですが、超音波検査が基本的に2回しかありません。友人たちから健診の度に撮る超音波検査の写真を見せてもらって成長を見るのは楽しそうだなと思っていたので、2回と聞いて驚きました。大きくなってるのは胎動と体重で分かるし、検査の時間もいらないので2回でも全然問題ないのですが、どうしても超音波写真が欲しい人には辛いかもしれません。
以上が私の思うカナダで産むメリット/デメリットです。私は総合的にはカナダで産んでよかったと思ってますし、おすすめしたいと思います。一番のデメリットは「不安」だと思うので、その不安を解消できるようにこれからもブログで情報発信していきたいと思います。
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